肘部管症候群とは、尺骨神経の絞扼(コウヤク)障害です。 下図の場所に知覚障害やしびれ感、痛みがでます。 また、手の筋肉の萎縮(筋肉が落ちて、小さくなること)も見られます。 進行すると、手の変形が起きて、指が伸びなくなってきます。
薬指・小指に変形が出ます。鷲手変形といわれます。 原因としては、肘の尺骨神経溝という、神経が通る道が骨に出来ていますが、 ここに「骨棘(コツキョク)」といって、骨の棘状のものが出来たり、 「ガングリオン(ゼリー状の物質の詰まったコブ)」が出来て、 神経のとおり道を妨げることで、神経の走行が変わることによって起こります。 または、この、神経の通り道は溝になっていますが、この溝が浅い場合、 神経がこの溝から逸脱して、起きたりします。 肘の軸が外側に曲がっている、「外反肘」や、 肘を曲げたままの連続作業の多い場合でも、発症したりします。 整形外科での診断方法としては、 ・レントゲン撮影 ・疼痛誘発テスト ・Froment徴候テスト ・Tinel徴候テスト ・筋電図測定 などを行います。 基本、レントゲンでは、骨の変形などを見るため、コレだけでは、わかりません。 骨折の既往が無いことがはっきりしているのであれば、 有料被爆は避けたほうが良いかと、思っています。
治療法としては、 ・安静 ・鎮痛薬 ・神経再生薬 ・上腕骨内側上果切除術(King法) などがあります。
こちらも、特に、神経再生薬は、効果が薄い割には、 カラダに負担がかかりますので、お勧めしません。 主に、メチコバール、ビタミンB12 などで、神経の再生を図るものです。 鎮痛薬の問題点は数ヶ月以上の服薬で胃腸症状、腎機能低下が発生します。 手術は、一番効果的ですが、 金銭面の負担や、傷跡が、かなり残ります。 当院の治療は、 (肥厚している神経や、狭くなっている神経の通り道をスムーズにする) (関節可動域回復矯正)によって、上下の2つの関節(手首・肩)の動きを正常にし、 テーピングや、セルフストレッチなどで、再負傷や日常生活の負担を軽減する。 と、言うような施術を行っていきます。 お仕事の都合や、日常生活のペースや状態で、最良の選択をされることを望みます
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